宇宙ショーへようこそのかんそう

世間では「はやぶさ」の偉業達成などでにわかに宇宙関連の話題が盛り上がっている今日このごろ
この追い風に乗れとばかりにアニプレックスが大プッシュしてきたのがこの映画。
内容はジュブナイルSFであくまでも子供目線で展開する物語なので
SFのお約束である宇宙人と地球人との民族対立や差別、難しいSF考証などは全くありません。
だから「両親の身体的特徴からするとポチの耳は絶対に立ち耳にはならない」とか言ってはいけませんw
アニメファン的観点では監督の舛成孝二、脚本の倉田之英之という知る人ぞしる名コンビの作品だけに
バリバリなアニメファン向けなノリを期待すると肩透かしを喰らうかもしれません。
それだけにアニプレックスのアニメファン向けに特化したプロモーションが作品の方向性に合致していないように
感じるのですが…ちなみに僕が観に行った時の子供率は0%でした^^;


内容に関しては上記の余計な先入観を持ち込まなければ2時間を楽しく過ごせる映画に仕上がっていて
宇宙人のデザインや宇宙各地の世界設定など観ているだけでも楽しいです。
(ボグナーのぬいぐるみとか売られていたら買ってしまったかもしれんw)
特に監督絶賛の子役達の演技はかなり良く、特に主役の夏紀役の黒沢ともよはプロ声優顔負けの演技力でした。
でも男の子の僕は本筋よりも康二とインクのエピソードにグッと来ちゃいましたけどw
まあ、これは見る人それぞれの視点次第かもしれませんね。


映像技術的に興味深かったのは3DCGを取り入れているもののそれを意識させない画面作りをしている点で
いかにも3DCGを使ってますよ〜的な迫力はあるが不自然なズームやカメラパンを極力使わず
実写のカメラレンズで撮影をしたようなレイアウトにしてCG臭さを極力廃しているようです。
確かに画面の自然さという面ではクオリティの高い映像になっていましたが
自然過ぎるがゆえにアニメ映画としてはパッと見地味な印象を受けてしまうかもしれません。
そう感じる僕も「先入観」を持った観かたをしてしまっているのでしょうね^^;


見終わったあとに「この映画の雰囲気は前にどこかで見た気が…」と思っていたら
制作が鉄腕バーディDECORDEをやっていたA1picturesなのね、なるほど納得。
思い返すとあのアクションシーンとかりょーちもぽい感じたっだし
宇宙人と地球との関係も酷似してるし、アレの外観も酔魂草に似てなくも無いよなぁ(考え過ぎ)
そういう意味ではこの映画は鉄腕バーディDECORDE DECORDEかもしんない。